私は新卒で一部上場の総合電機メーカーに就職しましたが、7年ほど勤めたのちに外資系総合ITベンダーへ転職しました。
当時は30歳になる手前の年齢でした。
転職は当時の自分なりに検討し判断しましたが、やはり転職前には見えなかった事も転職後にいくつか見えたりし後悔したこともありました。
転職は、特に初めての転職は不安でいっぱいだと思います。
私も初めての転職の時は不安でいっぱいでしたし、転職後になっていくつか分かったことがありました。
その転職後に分かったことを書いてみます。
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一部上場企業から外資系へ転職して良くなったこと
まずは良くなったことから。
給与が上がった
給与は大事です。しかし転職当時は実はあまり意識していませんでした。
当時まだまだ転職ビギナーで、給与の意識どころか交渉などした事もありませんでしたが、給与20%近くアップを提示され驚いた事を覚えています。
利用した就職斡旋会社も今から考えれば交渉に長けているところではなく、本当に斡旋だけでした。
もし交渉していればもっと上がったと思います。入社後3年ほどしてですが、交渉しなかった当時を後悔しました。
これは別の後悔ですね。入社時の待遇条件交渉は大切です。
夜間休日の仕事が激減した
転職前は夜間も土日祝日も仕事がありました。当時は個人の予定の考慮などしてもらえず、土日祝日に出社指示が当たり前の様に出ていました。
しかし転職してからは強制される夜間休日業務はなくなりました。
強制されない夜間休日業務はやっていました。今でもやっています。
平日の業務を楽にするため休日家で仕事ってやつです、強制された業務ではないので好きな時間に好きなだけやってました。
休みが取れるようになった
「有給休暇を取るために前の月までに同僚と上司へ理由と共に説明し、申請書に印鑑を貰う」というのをやっている人も聞いたことある人もいると思います。
私が当時勤めていた会社もそうでした。
そして、根回しして調整しても休暇取得中に何かあれば電話が掛かってきていました。
しかし転職してからは有給取得は理由不要で、関係者へメールで当日までに連絡すればOKとなりました。
何かあったときは個人の責任となりますが、電話が掛かってくるようなことは滅多にありませんでした。
これは本当に良かったです。
同調圧力から解放された
これは最も転職してよかったと思うことの一つです。転職前の会社では同調圧力はすごいものがありました。
当時は会社というものはそういうものかと考えていましたが、転職し空気が全く違いとても心地よかったのを覚えています。
一例ですがこういうのが一切無くなりました。
- 先輩や上司の仕事が終わるまで帰れない。
- 同じ課のメンバーのトラブル対応で全く分からないが帰れない。
- 指示がないがいつの間にかやらないといけない事になっている。
私には同調圧力が合わないんだとつくづく実感しました。
業界最先端の技術に当事者として触れることが出来た
転職前はIT技術は他社から購入し顧客へ導入する立場でした。同じITを扱う会社ではありましたが、最先端製品は購入しており他社製品なので親近感はありませんでした。
しかし転職後は変わりました。
当時からITはアメリカ主導で動いており、私の転職した会社でも最先端のIT技術に関わる製品をいくつも出していました。
発表前の多くの最新技術の製品を手にし、検証し、国内向け製品化のため働くことは、とても刺激的であり楽しかったことを覚えています。
多くの同業他社に友人知人が出来た
外資系企業は出入りが激しいです。これは事実で一緒に働いていた人が辞めると言うことは日常茶飯事でした。
そして退職した人は大抵同業他社へ移ります。そのおかげで私は同業他社複数社に友人知人がいて、今もよく連絡を取り合っています。
今ではこの「同業他社に友人知人いる」ことは私の宝の一つになっています。
海外出張へ行くようになった
ミーハーか、と言われるかもしれないですね。しかし気分が上がると言う事は私にとってとても大切です。
外資系企業へ転職し、本社主導のイベント事だったりリージョンレベルの仕事だったりで海外出張が何度かありました。
顧客も自社も日本企業だった私は、転職前は仕事で海外へ行くことは一切ありませんでしたが転職し海外へ行く機会が何度もあり気分が上がりました。
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一部上場企業から外資系へ転職して、転職前の方が良かったかなと思うこと
転職して良かったと思うことと反面、転職前の方が良かったのでは、と思うこともいくつかあります。
交渉しなければ給料が上がらなくなった
年功序列は素晴らしい側面もあります。
会社の勤続期間と年齢が上がれば自動的に給与の額が上がって行くんです。当たり前と考えている人は年功序列の会社にいるんでしょう、これは当たり前ではないです。
年功序列では頑張っても報われないと思う反面は確かにあります。
しかし、頑張ることが出来なかった年も給与が上がるんです。その時は気持ち的に救われます。
外資系企業ではそういうことは一切ありません。
目標を達成し自分の成果を整理し上司へ報告、上司がそれを認めなおかつ昇進予算があれば昇進します。
昇進すると給与が上がります。上がり幅も大きく10%20%とかザラです。
しかし中々条件が合わず、何年も昇進なしが続くことが多くあります。
年功序列だと何も言わなくても上がっていくので羨ましく思います。
次の転職を意識しなければいけなくなった
外資系企業では一緒に働いていた友人知人が会社を去っていく機会が何度もあります。
後述しますが、終身雇用制度の会社でもないので自分でキャリアを考えなければ行けません。
そのため、「今の会社はどのタイミングで退職し、次はどのような会社へ移るのか」を常に考えて自分のスキルと経験を磨かないといけなくなります。
業界の流れ、経済の流れ、自分がどれだけ頑張れるのか、自分の今までの経験、これらを判断材料にしてキャリア計画を立てる必要があります。
とても大変です。しかしこの業界で自分の力で生きているという実感と自負があります。
終身雇用ではなくなった
近頃では日本企業も終身雇用制度の維持が難しい、と言われて来ています。
なので将来的には日系企業も外資系企業も大差なくなるのかもしれません。
しかし私が初めて転職した当時は大企業は終身雇用が当たり前でした。
転職し、自分のキャリアを考えていかなければ将来どうなるのか分からない生活に入ったとき、「終身雇用は従業員が安心して会社に勤めるための制度でいい制度なんだ」と気が付きました。
一部上場企業から外資系へ移って分かった10のこと まとめ
一部上場の日系企業から外資系へ転職したことを全く後悔していないと言えば嘘になります。
しかしあの時転職せず今も当時の会社に残っていれば、多分もの凄く後悔し、しかも他の従業員に紛れその他大勢の一人になってしまっていたと思います。
どちらを選択しても、良い事があるし後悔もします。
経験からの結論として
- 将来がある程度見える環境で安心して働きたい、そのためなら給与はそれほど望まない。同調圧力も気にならない人
一部上場など大手の日系企業が向いています - 自分でキャリアを作り働いていきたい、その分給与と責任は高い方がいい。仕事は自分の力でコントロールしたいと考える人
外資系企業が向いています
大丈夫、どちらを選んでも後悔は必ずします(笑)
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